【2023年に一部更新】
先日、ある教室の講師の方から、ホームページ制作に関するご相談をいただきました。
「今までアクセスはあるのだけれどお申し込みがあまりないです。まずは成約率をあげたいです」とのことでした。
ホームページの活用方法について悩まれていました。
ホームページを作成してお問い合わせなどの反応(アクション)があまりないと「今のままのホームページでいいのかな?」と迷ってしまうのかもしれませんね。
成約率とは、サイト訪問者数に対するお申込みなどの目標達成率を指します。反応率、コンバージョン率、CVR、CV率などとも呼ばれています。
例えば、あるページに100アクセス(訪問)があって、1件のお申込みがあれば成約率は1%となります。
成約率を高める施策は、仮に200アクセスで1件の申込みがあるページを、150アクセスで1件になるように良くしていくこと。
つまり、反応が良いページとは、より少ないアクセス数でお申込みにつながるページということになります。
では、反応が良いページとはどのようなものでしょうか?
私自身も、試行錯誤をしながら別の分野も合わせて、様々なサイトで施策を試してホームページを改良してきました。ここでは自身の経験と多くの繁盛サイトさまと接する中で感じた、成約率が高まりやすいページの特徴をお伝えしていきます。
おもに、申込み率が高まりやすいホームページで重要なポイントは下記の2点です。
1.「成約率向上レイアウトで興味関心を持ってもらえるように作成されているか?」
2. 「多くのホームページ、ブログ、SNS、広告などから質のよいアクセスを集めているか?」
この2点がとても重要になります。
例えば、地域に密着したサービスならしっかりと魅力や特徴が伝わって、興味関心を持ってもらえるホームページレイアウトになっていないと、アクセス数が多くても成約につながりにくい傾向があります。
また、単にアクセス数が多いだけでは、申込みにつながらないケースもあります。
県外や遠方の方の場合は、ご予約に直結しない可能性がありますね。地域密着型のサービスで重要なのは近くにお住まいの方からの訪問です。質の良いアクセスであるかどうかがポイントになります。
このように、反応率アップのポイントを抑えて、魅力が伝わるホームページを作成できれば、少ないアクセス数でもスムーズにお申し込みに繋がりやすくなります。
100人にアクセスされても0件のサイトの特徴
例えば、自作をされている方のホームページで、見込みのお客さまの「知りたい情報」が不足しているケースがよく見受けられます。
具体的には、「他サービスとの違いの記載がない」「解決策になるサービスの説明が少ない」「お客様の声がない」「お店と関係がないイメージ写真が多い」というようなものです。
ホームページに訪れて頂いた方に、トップページの上側を見て3秒で「ここは(知りたい事が)載ってなさそう」と判断されてしまうと、他のサイトに移動されてしまうかもしれません。
そのようなホームページでは、100人のアクセスがあっても問い合わせ数が0件になってしまう可能性も。逆にお客様が知りたい情報が掲載されていて、魅力がしっかりと伝えられているホームページでは20人に1人のお問い合わせが期待できます。
(ご説明のため、わかりやすい数字にさせて頂いております)
●単純に作られたホームページ
→100人の方がアクセスして、0名のお問い合わせになることも
●成約率向上を意識したホームページ
→20人の方がアクセスして、1名のお問い合わせ
ホームページでは、実はこの1名のお問い合わせに着実に結びつけることが大切なんですね。
ですので、ホームページを作成していて「今月1名の方がホームページを見てお申し込みをしてくれました!」というお客様からのメッセージをいただく時は、いつも本当に嬉しいです。
(ありがたい事に数名のご来店がありましたという声を頂くこともあります)
1名のお問い合わせに繋がるということは、アクセス数を増やしていくことで、申込み数を増やしていくことができるということになります。
逆に、ただ言いたいことだけで作成されていたり、お客様が知りたい情報が不足していて魅力が伝わっていないホームページでは、200人のアクセスがあってもお問い合わせが0名ということも考えられます。
お客さまが知りたいことをよく調べて、問題解決やなりたいものにつながる情報を掲載することが大切になってきます。
20人のアクセスで1件のお申し込みにつながるサイトとは?
ホームページからの成約率を高めるためにはどうすればよいのでしょうか。
まずは、お客様の気持ちになって「自分ならどんなお店を選ぶ?」という客観的な視点でページを見てみることが大切です。選ばれる理由になるきっかけをたくさん用意するということ。
では、お客さまが知りたい情報の上位はどのようなことでしょうか?
それは「成功体験談」 「信頼」 「安心感」 「価格」です。
なぜかというと、人は自分でできない時や満たしたいものがある時などに、よい解決方法を探して情報収集をされているからです。
とくに「成功体験談」は重要なコンテンツになります。たとえば、店長の過去の実体験や、お客様の成功体験談などです。
「この人にお願いすると、この人みたいになれるかも!」とイメージしていただけます。
実際の体験談なので、ご自分が利用されている所をリアルにイメージしていただけます。
そのためには、この人のようになりたい、という未来を想像していただけるような、具体的なコンテンツが必要です。
声の数が多かったり、具体的でご自分に当てはまることが書かれていると「自分のことだ」と共感していただけます。多くの方が興味があるのは、自分にとっていいかどうかだからです。
今の検索ユーザーは情報の選別に慣れています。体験談の中から共通している項目などを見て判断をされています。
具体的な「お客さまの成功体験談」は「選ばれる理由」に直結します
見込みとなるお客さまは、最初に「目的」や「欲求」があって、「●●になりたい」 「この悩みを解消したい」 などのお悩み・ニーズを抱えていて、原因や解決する手段、ノウハウを探されています。
ですので、お店なら店長(自身、家族、知人のため)が同じ悩みを抱えていて乗り越えた体験談や、その方法を伝えたいという気持ち。そして具体的なお客さまの成功体験談が選ばれる理由になります。
教室などのホームページでは、生徒さまの声は重要な役割を果たしてくれます。
私のお客さまの商用ホームページで、実際にながく集客につながっている方は「お客様の声」を定期的に追加されているという共通点があります。
お客さまの喜びの声、口コミ投稿、レビュー、インタビュー動画などをよく追加されています。他の教室や塾関係のサイトを見ていても、やはり実績をたくさん掲載されています。
生徒さんの立場で考えると、ネットで検索して初めてその会社・サービスを見たという場合、成功体験をした人はいるのかな?ということが気になると思います。
まだお客様の声があまりありませんという方も多いかもしれませんが、そのような場合は、生徒さんのモニターを募集してお声を掲載させて頂く方法があります。
集めるのが難しい情報は、他サイトとの差につながる
よくお客さまの体験談は「なかなかすぐには集められない」というお声をいただきます。
そうなんです。実際に「お客さまの成功体験談」は集める事が難しいですよね。それが他サイトとの差別化につながっていきます。
感動ストーリーも共感していただけるポイントだと感じます。例えば工務店さんの場合は、木の素材にこだわっていて、実際に住み心地が良いことをお子さんとの感動物語で伝えられるとよいと思います。
「子育てしやすい、子供も喜ぶ、住み心地が良い家が欲しい」 といったニーズをお持ちの見込み客さまに興味を持っていただけます。
その他にも「●●協会の推薦」 「著名な方の推薦文」 「資格」なども信頼や安心感につながります。
私のお客さまで、協会に働きかけて推薦をいただた方もいらっしゃいますし、同業者の知人に推薦文を書いていただいている方もいらっしゃいます。
これらは最初から集めることは難しいのですが、他サイトさんとの差別化につながりますので少しずつ集めていきましょう。
ウェブだから特別ということはありません。あなたが日々考えて、「どうすればもっと良くなるか?」と準備をして積み上げてきたものが大事です。
成約率向上ホームページの具体的な作成手順のポイント
まずは「誰の」どのようなお悩み・望み・目的を解決するホームページなのか?を明確にしましょう。
次に、お客様を第一に考える「ユーザーファースト」を心がけ、写真やイラストを交えて分かりやすく伝えて、ユーザーが知りたい情報を得られるようにすることがポイント。
例えば実際にホームページを作成する場合、下記の項目がポイントになります。
●お客様の笑顔の写真(または2ショット)
●お客様の成功体験談、お喜びの声(できれば数名)
●他サイトとの違い3つのポイントなど
●こんな方に当てはまります(ユーザーのお悩み・ニーズ)
●サービスを受けているシーンの写真
●ご本人の写真(誰が運営しているか・安心感)
●実績紹介
●紙媒体など掲載情報
●権威者からの推薦
●サービス開始までが簡単という事を伝える
●お申し込みから始める流れ(写真解説)
●無料体験などの目立つバナー(キャンペーン・特典)
これらのコンテンツを掲載して、興味関心を持ってもらうことで反応率のアップが期待できます。
特にトップページ(最初に表示される着地ページ)は重要になります。
このように、いろんなポイントがあります。
以下で順番にご説明させていただきます。
お客様の多くはたくさんのホームページを見ていると、違いがわからないという方が多いようです。
お客様の声、お客さまの賑わい感、安心感を与えるものや、実績や経験、専門性が伝わる情報、実際のシーンや雰囲気が伝わる写真素材といった違いが伝わるコンテンツがポイントになりますので、これらの素材を用意してみてください。
1. メイン画像はつかみとして大切
ホームページの最初に表示されるメイン画像はつかみとして、とても重要です。
成約率を高めるには「ここでお願いしたい!」と思っていただく事が必要となります。
ここでサービスを受けると、こういう風になれそうなのでぜひお願いしたい!という理由が必要です。
「Aを使用した〇〇で~を実感!」 「10倍長持ちする〇〇 」など、できるだけ特徴を明確にしてメリットを伝えましょう。
お申込み率が高いホームページは、ベネフィット(サービスを利用することで得られる価値)を視覚的にわかりやすく伝えているホームページです。
・【誰に】 どんな「お悩み」や「望み」を抱えているお客様に(ターゲットの明確化)
・【誰が】 どんな経験がある店長やスタッフが
・【どのように】 どのようにして目的を達成して差し上げるのか
・【どうなれる】 どんな気持ちになれるのか(未来の姿や変化)
このように「どうなれるのか」がホームページを見て具体的にイメージできることがとても大事。
あなたが日々考えてきた想いを、ホームページで見やすく伝えましょう。
2. お客さまのお喜びの声
本文となるコンテンツ部分の上の方に「こんなに喜ばれています」というコンテンツを配置。
お客さまの声や、笑顔の写真、作品などを掲載させてもらいましょう。
ただし、実際にいただいている声を掲載してくださいね。
3. こんな事で悩んでいませんか?という問いかけ
普段ホームページを見ていて、チェックマークが掲載されているコンテンツをよく見かけませんか?
この様に「こんな方に当てはまります」というコンテンツも「共感」につながります。
当てはまると「自分の事だ!」と思っていただけますので、続きを読み進めてもらえます。
コツとしては、最初にお客様からいただいた相談内容を思い出して、書き出してみてください。「~できない」というような相談内容を10コほど書き出してください。
例えば、エステサロンなら「たるみ・むくみが気になる」などです。お客さまの悩みを箇条書きで書き出してください。
その際は、実際にお手伝いをして喜んでいただいているお客様をピックアップしていただくとよいと思います。
4. 推薦
信頼感や安心感を与えてくれるコンテンツでは「●●協会の推薦」 「著名な方の推薦文」「同業の方の推薦」などがあります。
推薦文を書いていただくことは大変ではあるのですが、お客様に選んでいただく後押しをしてくれます。
数は1~2つでも大丈夫です。トップページに掲載する場合は、1つ1つの推薦文が長文すぎたり、多すぎると最後まで読んでもらえないこともありますので、要約をさせていただくなど適度な量がよいと思います。
5. アクションを促す
ページの最後にはお問い合わせに関する情報や、地図情報などアクションを促すコンテンツを必ず配置してください。
お客さまは、内容を読み終えた後は「どうしようかな?」と考えています。
そんな時に、何も誘導するフレーズが記載されていないと後で考えようという様にサイトから離れてしまう方も多いです。(離脱率が上がります)
できるだけ「いいな」と思っていただいているうちに、行動してもらえるようにアクションを促すコンテンツを配置してください。
こういった「要素」を意識しながらホームページを作成していくことで成約率(反応率)が上昇していきます。
逆に、やってはいけない事は「文字だらけ」というホームページです。すごく読みにくいので最後まで読まれることはあまりないかもしれません。
*ただし、内容が良くて興味がある内容だと最後まで読まれる傾向があります。
なるべく読みやすい様に、写真やイラスト素材を適度に配置してください。
バナー画像などのデザイン性のある文字入りの画像も効果的で、画像に文字が入っているとぐっと見やすくなります。
教室サイトの場合は、生徒さまに語りかける写真など。レッスンを受けているところをイメージしていただくことが大切です。
タイトルロゴ画像、メイン画像(最初に表示されるビジュアル画像)や、バナー画像(文字入り画像)などを配置して、ホームページを作成してみてください。
6. 少しずつ改善をしていく
ホームページでは、1名でもお申し込み頂ける状態になっていれば、アクセスを増やしていく事でお申し込みも比例して増えていきます。
この1名のお申し込みまでが本当に大切。1か0かで大きく違います。
「どうすればお客様に選んでいただけるのか」
「お客様は何を望んでいるのか」
「料金は適切か」
「ターゲットとサイトの内容が合っていないのかな」
「写真が暗いので、もっと印象を良くしたい」
「どうすれば、もっと良くなるかな」
「次は満足していただけるように準備したこと」
あなたが日々考えてきた想いを、ホームページで見やすく伝えましょう。
コンセプトが伝わりやすかったり、〇〇に強いというような、専門性やブランディングを打ち出していると、違いが伝わりますので生徒さんが集まりやすい傾向があります。
特徴を考える時は「●●できる美容室」などの様に、何かの「要素」と組み合わせる方法がおすすめです。
「要素」×「業種」という形です。
お客さまの口コミから自分たちの強みや、切り口のヒントがみつかることが多いです。他の教室さんの口コミも参考になります。実際に検索をして他教室の生徒さんの口コミを探してみてください。
また、大手さんのここが弱い、という点を強化するのも1つの方法です。
例えば、大手の教室で学んでいる方で「1人にじっくり細かくは行ってくれない」 「何度も質問しずらい」などの口コミがあった場合は何回聞かれてもお答えします!などと記載してください(^ ^)
実際に、シニア向けで100回聞かれても笑顔でお答えしますとアピールしているパソコン教室があります。
先ほどお話したように、何もウェブだから特別ということはありません。
あなたが日々考えて、「どうすればもっと良くなるか?」と準備をして積み上げてきたものが大事。
急いだり量ではなく質がポイントになりますのでじっくり取り組んでいきましょう。
検索エンジンで上位に表示されるコツは?他ホームページに掲載してもらう事
反応が良いページを作成した後は、ホームページに訪問していただくプロモーション活動が必要になります。
ホームページは検索エンジン経由の訪問が大切。検索で上位に表示を目指す対策は、SEO対策と呼ばれています。
GoogleやYahoo!などの検索エンジンで上位表示されるためには下記の2つが重要になります。
1. 有益で役立つコンテンツが掲載されているか?
2. 信頼性の高いよそのサイトからのリンク(掲載)を獲得しているか?
このようなホームページが評価されて上位表示されやすい傾向があります。
Googleの検索エンジンでは、多くのサイトに掲載されているサイトは良いサイトである、と考えられているからです。これは「良い論文は、色々な論文や記事から引用される」という考えに基づいています。
例えば、美容室などの地域の店舗さまは、地域の中で数店舗(数十店舗)が表示されています。「地域名 + 美容室」などで上位表示されることでご来院につながりやすくなります。
地域密着型のサービスで重要になるのは、近くにお住まいの方からの訪問数です。県外や遠方からのアクセス(訪問者)の場合は、ご予約には直結しない可能性がありますね。
このように質の良いアクセスであるかどうかがポイントになります。
ただしSEO対策では、対象になるサイトの数が多いほど難易度が上がります。「地域名 + 業種名」「地域名 + サービス名」などの地名が入ることでエリアが絞られます。このように、キーワードを絞り込んで考えることがコツです。
まずは小さな目標からスタートして育てていきましょう。
ホームページは「ギブ・ギブ・ギブ」がポイント
こういった点を意識しながら作成していくことで、ホームページの成約率や反応率は大きく変わります。
反応率アップのポイントを抑えている、特長や魅力が伝わるホームページを作成していくことで、少ないアクセス数でもお申し込みにつながりやすくなります。
ちなみに、最初からすべての素材を揃えることが難しい場合が多いです。サービスを続けていて、少しずつ集まったというケースが多いように思います。
お客さまの声などの、成約率を高めてくれる素材を少しずつ追加掲載したり、お役立ち情報の新しいページを増やしたり、 推薦文を掲載するなど、内容を充実させて成約率の向上を目指しましょう。
「ギブ・ギブ・ギブ(&テイク)」の意識がポイントになります。
少しでもご参考になれば幸いです。